スキンケアをはじめる基礎知識

ツヤがあって、うるおいのある素肌をどうやったら保てるのか?
多くの人がそう思っているのではないでしょうか。
顔の保湿が大事だからと、基礎化粧品を使って念入りにしているのに、「頬や口の周りがカサカサする」「肌にツヤがない」「お風呂上がりや洗顔後に肌が突っ張る」など、肌の悩みを訴える声をよく聞きます。

本来、人間の皮膚には、うるおいを保つバリア機能が備わっていますが、内的要因、外的要因、さまざまな理由で顔の保湿力が落ちると、外側から水分だけ補給しようとしてもなかなかうまくいきません。

間違ったスキンケアが原因で肌が敏感になったり、過剰な刺激を受けたりしている可能性もあります。
ここでは、顔の保湿力が落ちる原因を踏まえ、保湿の大切さやメリット、保湿力をサポートするためのおすすめのスキンケア方法を紹介します。


顔の保湿はなぜ大切なの?皮膚のバリア機能をサポートする保湿のメリット

人間の皮膚には、もともとは外からの刺激をブロックし、体内の水分量を正常に保つためのバリア機能が備わっています。しかし、紫外線や加齢、生活習慣の乱れなど、何らかの要因でこの機能が正常に働かなくなると、肌が乾燥し、外部からの刺激を受けやすくなり、肌あれなどのトラブルにつながります。

皮膚のバリア機能で重要な役割を果たしているのは、皮膚の一番外側にあるわずか0.02mmの「角層」です。
「角層」の中には、角層細胞がレンガ状に積み重なっていて、それぞれの細胞の中には、水分と結合してうるおいを保つ「天然保湿因子(NMF)」が存在しています。さらに、細胞と細胞の間には、セラミド、コレステロール、脂肪酸などからなる「細胞間脂質」が隙間なく存在し、バリア機能を支えています。

また、一番外側には、水分が外に逃げないように皮膚の表面を覆っている、皮脂と汗が混ざり合ってできた皮脂膜があります。

何らかの要因で肌のうるおいを保つ仕組みが崩れると、たちまち肌あれなどのトラブルが生じてしまいます。

保湿は、肌の健康を守るためには欠かせないものであり、例えば、空気の乾燥や加齢などによってうるおいが保てないときは、保湿剤などを補ってバリア機能をサポートすることも大切です。